BECのポイントは「広く、浅く」と言われております。
よってBECについては、Abitus原理主義の私でさえも、いろんな角度から管理会計やファイナンスや経済学を学ぶために、一般書籍を購入して自分に足りない知識を補いました。
BECの勉強方法についてまとめていきます。
受検の順番
BECは一番最後に受験しました。
受検の順番は、FAR→AUD→REG→BECでした。
かなりイレギュラーな受験順ですが、単位認定試験のチケットの期限などの関係から勉強の順番や時期も変則的になってしまい、このような受験順となりました。
よく受験順についてAUDが先か、BECが先かという議論があります。
内部統制などについては内容が重複している部分もあるので、どちらを先に勉強した方がわかりやすいか?ということですが、個人的にはAUDの文脈の中で内部統制を勉強した方が、内部統制の役割がより理解しやすいのではないかと思いました。
使用した教材
- Abitusの教科書(紙テキスト)
- Abitusのオンライン講義
- Abitusの問題集(WebのMC問題とTBS問題)
- Abitusのアプリ問題集(iPhone)
- iPhoneの写真とメモ
これらに加えて、次の項目で紹介する一般書籍を読んで勉強しました。
Abitusの教材以外の洋書は、他の科目同様に使用しておりません。
iPhoneの活用方法については、FARの記事もご参考ください。
【BEC】オススメの本
私は、大学で経済学、会計、ビジネスについて単位を取得してきませんでしたので、Abitusのテキストだけでなく、いろんな一般書籍を読むことで、様々な角度からBECの範囲の内容への理解を深めようと努めました。
- TAC出版(2022)『合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver9.1(よくわかる簿記シリーズ)』
もともとUSCPAの勉強を始める前に、簿記2級勉強をしていましたが、まさにその工業簿記の知識が、BECの管理会計の理解に役立ちました。すでに知っている内容として、BECの管理会計を勉強できました。
- 石野雄一(2007)『ざっくりと分かるファナンス~経営センスを磨くための財務~』光文社新書
BECのファイナンスの理解に役立ちます。特に第2章の「ファイナンス、基本のキ」は、負債コスト、株主資本コスト、CAPM、WACCなどについての理解が非常に深まり、なによりこの本はBEC対策だけにとどまらず、ビジネスパーソンとして必須の素養が身につきます。
- 石野雄一(2005)『道具としてのファイナンス』日本実業出版
これもBECのファイナンスの理解に役立ちます。これは最近、改訂版が出版されましたので購入するならそちらにすべきでしょう。上記の『ざっくりと分かるファイナンス』よりも、実務寄りの内容となっています。(エクセルでの計算方法など)
- 石野雄一(2021)『実況!ビジネス力養成講座 ファイナンス』日経BP
こちらもファイナンスの本です。具体的な会社名を出して企業業績の分析が例として出てきますので、非常に興味深く読み進めることができます。正直、BECのファイナンス対策としては『ざっくりと分かるファイナンス』のみで十分なのですが、読み物として面白く勉強になるので、参考までに。
- 井堀利宏(2015)『大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』KADOKAWA/中経出版
BECの経済学対策で使用できます。大学で経済学(マクロ経済やミクロ経済)の授業を取っていない場合に、重要な概念や大まかな全体像を掴むのに役立ちます。
また他にもBECの範囲としては、IT(情報技術)、内部統制、ガバナンスが試験範囲がありますが、出題割合が比較的高いのが管理会計とファイナンスですので、それらの書籍を中心に読みました。
ちなみにIT対策としては、ITパスポートの資格勉強本が参考になるという噂も聞いたことがあります。
【BEC】勉強のポイント
- 一般書籍を読む目的は、Abitusのテキストの内容を理解するため
- 知識を広げすぎてはきりがない。Abitusの教材を信じる
BECの範囲は広く、試験本番でも初見の単語を見ることもありました。特にIT関係の問題です。試験終了後にはがっかりとしていましたが、結局、無事合格しておりました。
すなわち試験で問われる範囲は広大ではあるももの、Abitusのテキスト内の知識を押さえておけば、十分合格圏内に入ることができるということです。
そのテキスト内の知識に関する理解を深めるために、自分がもともと詳しくなかったジャンルの一般書籍を読んで、知識をしっかりと自分のものにするというイメージです。
手を広げすぎずに、Abitusの教材を信じて、テキストの理解を深め、MCとTBSの正答率を上げることに努めるのが一番だと考えました。
【BEC】WC(記述形式)対策について
2024年から始まる新USCPA試験ではWC(記述形式)の出題が廃止になるとのことですが、あくまで参考までにWC対策も記録します。
意識していたポイントは3点です。
- 基本のフォーマット(導入、本論、結論)で書く
- 文法的に誤りがない、シンプルな英文で書く
- 直接的な解答がわからなくとも、知っている限りの知識で、少しでも多くの文章を書く
WCのテキストの解答例を見て、導入で使えそうなフレーズと、結論で使えそうなフレーズを暗記した後は、自分で文章を書いて練習したのは模試も含めて数回です。
というのも、WCの論点集を見てもわかるように、論点は100以上あり、重要になってくるのは「その論点を知っているかどうか」という部分です。部分的にでも何かしら知っていれば、シンプルな英文で、何かしらを書くことはできます。
よって、MC問題とTBS問題の正答率を上げ、BEC範囲の知識を定着させることが何よりのWC対策であると考えておりました。
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