前提知識もなく、また日本で暮らしている以上覚えたところでほとんど使用する機会が無いと思われる、米国のビジネス法(REG1)と税法(REG2)に対して、勉強のモチベーションが上がらない人もいるかもしれません。
REGについては試験のためと割り切って、短期間で効率よく乗り切るための攻略のポイントを2点お伝えできたらと思います。
受験の順番
まず前提として、受験の順番を記しておきます。
私はFAR→AUD→REGという順番で受験しました。
FARの合格までに1年半、AUDの合格までに3-4か月がかかりました。ここで問題になってくるのが、単位認定試験の受験チケットの期限(2年が有効期限)です。Abitusは単位認定試験のチケットの期限が2年に設定されているので、それを超えてしますと追加でチケットの購入が必要となります。
よって、AUDが終わった段階で、BECの単位認定試験のためだけの勉強をさっと終わらせ、その後REGの単位認定試験の勉強を終わらせ、なんとか2年の期限内で必要な単位はすべて取り終えました。
REGとBECの単位認定試験を終え、直近で勉強をしていてまだ記憶の新しかったREGを先に受験しようという考えから、FAR→AUD→REGというあまり例を見ない受験の順番となってしまいました。
ちなみ、単位認定試験についてですが、会計単位もビジネス単位も大学でゼロ単位でしたので、Abitusを通してカリフォルニア州立大学イーストベイ(CSUEB)から53単位を取得しました。
使用した教材
- Abitusの教科書(紙テキスト)
- Abitusのオンライン講義
- Abitusのアプリ問題集(MC問題)
- AbitusのWeb問題集(TBS問題)
- iPhoneの写真とメモ
Abitus原理主義の私は、FARとAUDと同じくAbitusの教材のみを使用しました。
FARとAUDと全く異なる点が一つあり、それはMC問題はアプリのみで解いたということです。
とくにREG1(ビジネス法)はアプリとの相性が抜群です。理由は、計算問題が少ないということと、問題文が短いということです。とにかく短期間で知識を詰め込むためには、問題を解くスピードと回転数を重視します。その点、REG(特にREG1)はアプリと非常に相性がいいと思いました。
iPnoneの使用法についてはFARの記事もご参考ください。
REG1はアプリを使用して暗記していくものとして、一方でREG2の暗記についてはやはり暗記するにしてもコツが必要になってくるのかと思います。というのも、試験で重点的に問われるのもREG2の知識ですし、REG2の理解が合否に関わってくると思います。
よってREG攻略は、REG2(税法)を攻略することにあると考えますので、下記ではREG2(税法)のポイントを2つ述べます。
【REG攻略のポイント①】何がどこで控除されるかをゴロで暗記する!
REG2で問われるのは主に、個人所得税とBasisで、攻略のポイント①はこの個人所得税の攻略方法です。個人所得税申告書の中で、「そもそも総所得に含むかどうか、また何がどこで控除されるか」を絶対に暗記しましょう。
まず、主なカテゴリーを以下の4つとします。
- 総所得(GI)に含まれないもの
- 事業経費として控除されるもの
- 調整総所得前控除(AGI)で控除するもの
- 項目別控除(Itemized)で控除するもの
そして、それぞれのカテゴリーに含まれる項目を箇条書きで書き出し、その頭文字などをとってゴロ合わせで効率的に暗記するのです。
ゴロ合わせもTwitterで調べれば有名なのが出てきたりしますが、私は自分でオリジナルのものを作成することをおススメします。自分で作った方が頭に残りやすいからです。作る過程も覚える過程なのです。ゴロ合わせは別に文として意味がなしてなくても問題なく、とにかく自分で暗記できればなんでもよいです。自分で作ればなんでも良いのです。
例としてあくまで参考までに上げますが、例えば「項目別控除(Itemized)で控除するもの」は、「Issue税、銃刀ローン、キムサテン以上」と覚えてました。
「Issue税、銃刀ローン、キムサテン以上」
↓
「(医・州)税、(住・投)ローン、(寄)(6)(災)(10)以上」
↓
「医療費、州税、住宅投資ローン、寄付金60%、災害10%以上」
↓
Itemaizedとして控除できるのは、医療費、州税、住宅取得のための借入利息、投資利息、寄付金(AGIの60%まで)、災害損失(AGIの10%以上)ということです。
正直、キムサテンって何??って感じではありますが、自分でもわかりませんが、なんとなく思いついたので、そのまま覚えていました。
きれいな文章にする必要は、なくとにかく自分で覚えるべきポイントを取捨選択して、自分の覚えやすい形にして覚える。
イメージとしてはZipフォルダのようなものでして、ゴロ合わせという最もデータ容量の小さいキーだけを暗記して、後はそのキーをきっかけに連想を繋げていって、まるでZipフォルダを解凍するように学習した内容を頭の中で広げていくというイメージです。ゴロ合わせがトリガーとなり、これまでに学習した内容が体系的に思い出されるという仕組みです。
ゴロ合わせを使うことにより、1GBのデータを1KBのデータで持ち運べるようになるという、イメージです。とても効率がよいので、ぜひ自分で作っみるのはいかがでしょうか。
【REG攻略のポイント②】Basisを表でまとめる!
「Basisが難しい」と、REGの勉強に手を付ける前から噂で聞こえてきておりました。確かにBasisはややこしいかもしれませんが、ややこしいものは分かりやすくまとめてしまいましょう。
私はAbitusのテキストを片手に、エクセルで表を作りました。Basisを体系的に理解することができ、また整えられた分、覚えやすくなりました。
エクセルの行(縦)の項目は下記の通り。
- 交換取引(原則)
- 同資産の交換取引
- パートナーシップ
- C会社
- S会社
エクセルの列(横)の項目は下記の通り。
- 申告方法
- 設立時の参加者の損益認識
- 設立時の参加者の持ち分Basis
- 設立時の事業者の損益認識
- 設立時の事業者のPrpperty Basis
- 持ち分Basisの加減算
- 分配時の事業者の損益認識
- 分配時の参加者の損益認識
メインは、パートナーシップとC会社の比較になるでしょうか。上記のような表をつくることで、Basisの知識が整理され、よく理解できました。
あくまで上記の項目は参考に、自分で分かりやすいようにエクセルの表でまとめることによって、知識が定着していくことになると思います。
ゴロ合わせも、まとめ表も、自分で作ることが、知識整理と暗記という勉強のプロセスのであると考えております。
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